66、ヒトラーの山荘ベルヒテスガーデン(ドイツ)

ミュンヘンから有名なヒトラーの山荘(ベルヒテスガーデン)を目指した。ドイツの最南部でオーストリアとの国境にある山岳地帯だ。車でオーストリアの山岳地帯が非常にキレイだったので、オーストリアとスイスのアルプスをメインにツーリングしようとだけ決めていた。

1ヶ月車でヨーロッパを走り回っているのでバイクに変えても違和感なくスムーズに走り出せた。ヨーロッパの田園地帯は本当に美しい。

アウトバーンを外れて一般道に入るとその美しさはますます輝くほどだ。

話は変わるが、日本の家が木造家屋でヨーロッパの家は石造りというのがなぜなのか長いあいだ謎だった。アルプスをツーリングしていて気づいたのだが、日本の山の形と全く違い頂上付近がノコギリの歯のようになっている。

日本の山しか見たことがなかった僕は、高い山はザラザラした足場の悪い火山灰というイメージだったが、ヨーロッパは固い岩石でできた岩山だった。家は身近な材料で作るのでヨーロッパは岩山から切り出した石を使い石造建築、日本は周りに木がふんだんにあるので木造建築になっていったのだろう。謎がとけてちょっと嬉しかった。

 

道路の作りは山岳路といえども直線的で非常に走りやすい。何時間も素晴らしい景色が続く。美しい場所に来るとこんな話を思い出す。

南の島に子供と家族3人で楽しく住んでいた原住民に、ニューヨークからバカンスで遊びに来たビジネスマンが彼らに、こんなところで暮らしてないでアメリカの大学へ行って夜も眠らず、勉強をしてMBAを取得して、有名投資会社に入社して30年間骨身を休めず働けば俺みたいに南の島で遊んで暮らせるぞ。どうだ素晴らしい人生だろうと自慢したという話。

ものすごく綺麗な道と景観がマッチしている。あの無粋なガードレールがないのもいいね。

バイクの鼓動を聞きながら美しきアルプスを走っていくとヒトラーの山荘に着いた。結構沢山の観光客がいた。景観は凄まじくいいが、なぜかヒトラーというだけで背筋が寒くなる。普通にホテルを作っていたら人気になりそうな場所だった。

場所柄アメリカ人の観光客が多いらしくバーガーが美味しそうだったので頼んでみた。ポテト山盛り。

ドイツ南部のチロル衣装が鬼かわいい。

バイク軍団も沢山来ていた。

レストランからの風景に癒やされる。涼しくて最高のツーリング日和だった。

この絶景レストランで今後のルートを決めた。前もってルートを決めるより現地へ来て適当に決めるノープランタイプが好きだ。親の旅行スタイルがそんな感じだったので遺伝したのかも。

ドイツ→オーストリア→スロベニア→クロアチアと2日間で4カ国を縦に横断するルートにした。アルプスの山岳地帯を南に向かえば麗しのアドレア海に出る。アニメ紅の豚で非常にいいイメージを持っていたアドレア海ツーリングを目指してどんどん南下することにした。

涼しい山岳地帯をツーリングしていたので知らなかったが、この時ヨーロッパ南部は連日40度超えで死者が出るほどの異常気象だった。