26、カザフスタン入国・痛恨のミス

巨乳レストランやらアメリカンライダーやら男子の楽しい旅の妄想が広がるなかカザフスタンへの入国が近づいてきた。

国境というには少し寂れた検問所があって、車が数台並んでいた。皆、パスポートチェックだけで面倒な税関検査もなく簡単にスイスイ入国していく。ロシアとカザフスタンは同盟国だから検査が簡単なのかなと思っていた。そうしたなか、僕の変なナンバープレートをみて係員が近づいてきて僕の車だけゲートの前で待てという。

その間もどんどん車は入国していく。・・・・そして誰もいなくなった。

30分ほど待っていると英語が話せる係員が来た。僕のナンバープレートを見て日本からアスタナの万博を見に来たというとすごく喜んでくれた。だが、この国境はカザフスタンの許可をもらった近所の住民とロシアの住民しか通れないと言う。なるほど生活道路だからスイスイ行き来していたのかと感心していると、外国人が通れる国境は、ここから500キロ先にあるという。がっかりしている僕をかわいそうに思ったのか本部にここで通れるか聞いてみるといって引き返していった。

この右にある小屋みたいなところにパスポートチェックができるパソコンや税関があるようには見えないので、無理だろうなと諦めていたらさっきの係員が戻ってきてやっぱり無理とダメ押しされた。いろいろ世話を焼いてくれた青年にお礼を言って数百キロ戻ることにした。

もうこの頃には500キロは半日でいけるという感覚になっていた。